外反母趾
1.症 状
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足の親指(母趾)が外側の第二趾、三趾の方にくの字状にまがり、母趾の付け根が内側に突出して、痛みがでます(図44)。
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(図44)
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2.検 査 |
1)エックス線検査(図45);
骨の長軸の角度を測ることで、外反母趾の程度を表しています。
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(図45)
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3.治療について | |
保存的治療では日常生活指導でハイヒールなどの踵が高く、先細りの靴を履かないよう指導します。適切な靴の指導はヒールが無く、前足部が広く患者さん自身の足に適合している靴を勧めます。足の指を開いたり、閉じたりするような運動を勧めます。装具は足趾の間にいれるパッドから、外転装具まで各種あります。装具も外反母趾の悪化を予防する意味では有効です。
手術は腰椎麻酔で行われます。第一中足骨の骨を切って、角度調整をして、ねじ釘で固定します。外反母趾の変形の程度によって、様々な手術法があります。
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4.薬剤について |
痛みの程度によって消炎鎮痛剤を処方します。
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5.病気について |
靴の歴史が長い欧米で多い病気でしたが、最近では日本でも増加傾向にあります。外反母趾は女性に多く、扁平足、関節リウマチや麻痺に起因する事もしばしばあります。
治療は適切な靴の選択です。変形が強い場合に、整容面での改善を望むのであれば手術しかありません。機能面や疼痛面に対しては保存的な治療を試みてみる価値はあると思います。
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